
第二十三章 思わぬ展開 七話
そして、話は戻り、理亜が回復し、歩けるようになると、控室に、一同は向かって行く。
「はあー。なんか遺恨が残る形になるかと思ったけど、このふしだら女の天然のせいで、露と消えたぜ」
「もーう。奏根ちゃんは相変わらずだね。私に対する評価も焼き肉食べて、考え直すといいよ」
「そうだな。多分、ふしだら女に大食いのレッテルが上乗せされるようなもんだろうがな。肉が肉を食う。見たいな」
「ムキ―! 何で犯罪者にさらに罪が上乗せされてる形になってるの⁉」
奏根が棒読みでそう言うと、理亜は激怒し、プンプン怒る。
それを目にした豪真たちは、思わず笑ってしまい、場は暖かい空気に包まれる。
「お疲れさまでした。今回の試合、皆様方の勇士に、私たちスタッフ一同、感動いたしました」
すると、控室の前で、理亜たちを案内してくれた人口ロボットのお姉さんが、会釈し、理亜たちを称賛する。
「ああ。君たちのもてなしに我々も感謝している。今回はお世話になったな」
「「ありがとうございました」」
豪真が微笑みながら手を差し伸べそう言うと、案内係のお姉さんも笑顔で豪真の手を握り返す。
理亜たちは感謝の気持ちを込め、深々と頭を下げながら、これまでの待遇に感謝の気持ちを込め口にする。
そして、控室の中に入り、汗だくになったユニフォームを着替える理亜たち。
その間、豪真は控室の外で待機していた。
「監督―。もう良いいですよ」
控室の中から、加奈が声を上げ、そう言うと、豪真はなんの動揺もなく中に入る。
そして、帰る前に皆でテレビゲームをし、遊んでから帰る予定を立てる。
三十分程、ゲームをしていると、不意にドアからノックする音が聞こえてきた。
「誰だ?」
豪真が少し警戒しながらドアに近付くと、何故か胸元にしまってあったモデルガンを取り出す。
「ねえ、豪真さんってなんでああ言うスタイル何だろうね?」
それを目にした理亜が怪訝な面持ちで、高貴に聞く。
「実は、ペナルトギアを製造している関係上、命を狙われやすいとか言っていました。ペナルトギアは高水準のクオリティですから、それを狙う輩のための護身だとか」
「へえ。ただの変人じゃなかったんだね」
高貴はゲームから目を放し、理亜に親切に説明すると、ぶっきらぼうな声音でそう言う理亜。
「聞こえてるぞ理亜」
そこで、豪真はムスッとした表情を理亜に向けると、理亜は、えへへへ、と照れ笑いし、ごまかした。
「あっ、理亜ちゃん捕食された」
「え! うそ⁉」
そこで、サバイバルゲームをしていた理亜のキャラクターが鮫に捕食された事を、智古が呑気に口にすると、理亜は一驚する。
「ふしだら女の肉は嘸かし美味だろうな。油も載ってるだろうし。しっかり味わって食えよ」
「ムッキ――!」
奏根がニヤニヤ笑いながらそう言うと、理亜は火山が噴火した、見たいに怒り出す。
「やれやれ」
豪真は呆れながらドアをノックしてくる人物に応対しようとゆっくりとドアを開ける。
「誰だ!」
ドアを開けた途端、モデルガンの銃口を訪問者に向ける豪真。

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