
第二十七章 第二回戦、開始 四話
「あのう。皆さんは十代ですか?」
そこで、加奈が、ダイオンジチームの年齢が気になり、つい聞いてしまう。
「うん。そうだよ。僕たち皆、平均年齢、十七歳、て、とこかな」
加奈の言葉に、パープル色のロングヘアーの可愛らしい僕っ子、身長百六十五センチ、体重四十七キロ、ポジションポイントガード。青のユニフォーム背番号五番、イタリア人と日本人のハーフのエノア・篠目が、ニッコリしながら口にする。
イタリア人寄りの相好で、綺麗な顔立ちでありながら、どこか幼く見える。
「それがどうかしたの?」
「え⁉ あ、いや、そのう……」
エレアがキョトンとした面持ちで首を傾げると、加奈がおどおどしながら、ある人物に目を向ける。
加奈が何故、年齢を気にしていたのかと言うと、それは、とある人物の発育が、異常に良いと言う理由、単純な話だった。
「よおし! 今日も楽しむぞお!」
やたらハイテンションで、誰よりも試合を楽しんでいる様子の人物、パワーフォワード、青のユニフォーム、背番号六番、北条聖加が元気いっぱいで、両手を握り拳にしていた。
ポニーテールで、目がクリっとした二重瞼。
身長百七十五センチ、体重六十四キロ。
とにかく、可愛らしい容姿をしている。
一番目に付くのが、Kカップはあるバスト。
そして、ボン、キュッ、ボン。
それを先程から気にしていた加奈、と、もう一人……。
「ぐぬぬぬっ、デカ乳許すまじ」
奏根が、目をメラメラと燃やしながら、聖加を妬視していた。
「パットが入ってるんじゃないよな?」
そこで、なんと奏根は、大胆にも、聖加に近付き、片腕で、聖加の胸を鷲掴みにする。
「キャッ!」
「――っ! なんだと……」
「ど、どうでしたか⁉」
聖加が、女の子らしい驚き方をすると、胸を放した奏根は、その手をギョッとした目で見ながら、衝撃を受けていた。
加奈は、それが気になり、迫りくる様に、聞いてくる。
「……クソッ! 本物かよ」
「なんと!」
悔しがる奏根の横で、加奈は驚愕していた。
「ねえ、奏根ちゃんはともかく、加奈ちゃんは、同人誌を描くための人材が欲しいだけじゃない?」
「うーん。多分そうだと思う」
その近くで、理亜が、智古に目を細め、耳打ちすると、智古が天井をボーと見つめながら口にする。


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