クリーチャープレイバスケットボール 第三十二章 エクストラロード対エクストラロード 六話

第三十二章 エクストラロード対エクストラロード 六話

 八十三対九十五から試合は再開され、理亜たちボールから始まる。

 加奈がすぐに理亜にパスを出す。

 すると、芙美は、またもや三人で理亜を押さえつけようとする。

 そこで、理亜は十中八九、目の前の三人の芙美は、偽物だと踏み、容赦なく芙美たちを突っ切る。

 それは功を奏していて、三人の芙美は幻影だった。

 「流石に安易だったか」

 自分のミスにいち早く気付き、理亜の背後から近付いていた本物の芙美は、理亜の後を追う。

 理亜は、ハーフラインから跳躍した。

 「なっ! まさか、あんな位置からダンクかよ⁉」

 自分たちのゴール下に居た順子は驚愕する。

 そのまま理亜は、リングの真上にまで飛んでいた状態から、真下に向け、叩きつける様に、ボールを投げる。

 あまりの急降下。

 その速度は、マッハを超える。

 順子は、ブロックできる自信は無かったが、それでも諦めず、リングの上で、手を振るう。

 しかし、その手は空振り、理亜のシュートは決まる。

 バックボードの上に足を着け、威風堂々とした様子を会場中に知らしめる。

 「でた! エンド・オブ・ジャスティス!」

 智古は待ち望んでいたかのように、歓喜する。

 液晶パネルの表示が、八十八対九十五になる。

これで、流れが変わればいいのだが、果たして。

 「嘘じゃん! どこまでジャンプしてんじゃん!」

 驚き、ぷんすか怒る静香。

 エノアや聖加も、「うわー」と感嘆の声を漏らしていた。

 「ペナルトギアの性能だけで、こうも人外離れした身体能力を見せつけるとはのう」

 この時、芙美は初めて理亜を敵視した。

 絶対に勝ってみせると言う意気込みが、その目には映っていた。

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