
第三十八章 歴戦の覇者、参上 四話
「あーあ。ここで遊ぶのもまた十年後かー」
「お前は遊びに来てたんかい」
理亜がボーとしながら控室の天井を見ていると、奏根が呆れてツッコむ。
「そうだ! 十年後どうするかな?」
理亜の言葉で、ふと何かを思い出したかのような形相になる順子。
「そう言えばそうじゃん! もう達樹さんは居ないし、どうしたらいいじゃん」
驚く表情から一変して、消沈する静香。
旧ダイオンジチームのメンバーは、深刻な面持ちで俯く。
達樹を亡くした痛みが未だ、尾を引いてるかのように。
「ほら、監督」
「あ、ああ。オホン」
そこで、智古が肘で豪真の横腹をちょいちょい衝くと、豪真は少しふためきながらわざとらしく咳払いをする。
「君たちさえ良ければ、十年後も、シャルトエキゾチックチームにこのまま存続しないか?」
「「えっ!」」
優しく声をかける豪真の言葉に驚く順子たち。
「良いのか? 我らは今や無法者の衆。帰る道すら無くした放浪者よぞ」
「構わない。それにここで君たちが行く道を失えば、それこそ達樹さんが悲しむ。達樹さんの願いは君たちの笑顔だ。だから笑って行ける道を突き進めばいい」
真っ直ぐな眼差しで言う時には言う豪真。
それを微笑ましく見ていた理亜たち、シャルトエキゾチックメンバーたち。
「みんな」
順子が何か確認でも取るかのように、芙美たちを見ると、芙美たちは安堵した表情で軽く頷く。
それを見た順子が、気合の入った男前の表情で、「んじゃこのまま世話になるぜ。ダイオンジチームはこれから正式に、シャルトエキゾチックチームに移籍だ。私たちの意地と、決意、受け取ってくれるか?」と口にすると、右手を豪真に差し出すと、「喜んで」と言ってその手を握り返す豪真。
それを見た理亜たちはワイワイ賑わいながら、試合開始を待っていた。
賑わいながらも、旧ダイオンジチームのメンバーたちは、達樹の笑顔を思い浮かべながら、何度も感謝の言葉を心の内で唱え続けていた。
そして、試合開始三分前。
理亜たちはユニフォームを新調し、青のユニフォームとなった。
番号は、あまり変わらず、後から来た順に番号が付けられたのだ。
理亜たちはコートでウォーミングアップをしていると、もちろん、アサルトハイドチームも同じくウォーミングアップをする。
ちなみに、アサルトハイドチームは赤いユニフォーム。


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